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何を決めるか ― AI時代のコンサルティング実践

本書のタイトルは、コンサルティングという仕事の芯を、一つの問いにしたものです。

相談を受け、調べ、分析し、資料を作る。これらはすべて手段であって、目的ではありません。目的は、クライアントが何を決めるかをはっきりさせ、その決定に必要な証拠をそろえ、決めて実行できる状態をつくることです。立派な報告書が納品されても、相手が何も決められなければ、その仕事は目的を達していません。

そのため本書は、フレームワークを暗記するための本ではありません。**「何を決めるために、どの情報を集め、どの道具を使い、どこからは人が判断するのか」**を見えるようにする本です。3C、SWOT、財務、インタビュー、実験といった道具も、この問いに答えるために使い分けます。

AI(本書では主に文章、表、コードなどを生成する生成 AI)は、その各工程を速くします。しかし、問いを選ぶこと、根拠を確かめること、利害を扱うこと、推奨に責任を持つことは、人に残ります。本書は AI を独立した章として切り出さず、「何を決めるか」という問いの中で、AI をどう使い、どこを人が確かめるかを扱います。

本書は、Repeat Space Library(RSL)の一冊です。完成品として固定するのではなく、実際の案件、成功と失敗、調査メモ、提案の改善から更新していきます。

次の「はじめに」では、本書の学習目標、対象読者、読み方を説明します。